社員インタビュー

化合物を医薬品にするために—
さまざまな視点で、
開発全体の戦略を立てる
U.T
開発統括部(プロジェクトマネジャー)
2011年入社
キッセイ薬品を選んだ理由
これまで培った科学の知識を、
目に見える形にしたかった
大学では、感染症に対する抗生物質の創薬研究をしていました。その後、もっと研究を突き詰めたい、もっと学びたいという想いから大学院へ進学。とことん研究を続ける中で、これまで学んできたことを形にできる仕事がしたいと思うようになりました。化学の知識やノウハウを目に見える物体として形づくり、必要な人に届けられるようになりたいと。そこで真っ先に浮かんだのが製薬企業でした。医薬品は一つひとつに最先端の技術が注ぎ込まれており、医薬品を求める多くの患者さんがいる。自分も製薬企業でモノづくりをしたいと考え、製薬業界を中心に選考を受けました。最終的にキッセイ薬品への入社を決めたのは、キッセイ薬品の新薬創出へのこだわりに感銘を受けたからです。製薬企業としては中規模でありながら、当時3年連続で新薬を上市している稀少な企業であり、ここでなら期待するモノづくりができるだろうと思いました。キッセイ薬品の社員の一人として、今後も継続的に新薬を創出していきたい。そんな想いから入社を決めました。

仕事について
化合物を医薬品にするために
開発全体の戦略を立て、推進していく
開発統括部は、新薬の開発から上市までの開発戦略を計画・立案する部門です。医薬品としての理想像を具体化してプロジェクトの目指すべき方向を示したり、臨床試験を行うための試験計画を立案したり、医師や当局と協議・交渉をしたりと、業務は多岐にわたります。未知の化合物を有効で安全な医薬品にするための戦略を立てる部門、と言った方が分かりやすいかもしれません。臨床試験で良い結果が得られたとしても安心はできず、その後は承認申請に向けた準備を行う必要があるため、医薬品になるまで非常に長い期間向き合い続けています。開発の成功に対する不安もありますが、私はこのプレッシャーが苦ではありません。むしろ、一つの医薬品として形づくるまでの過程に、ここまで深く携われることにやりがいを感じています。

「自分らしさ」を発揮したこと
臨床試験の現場を知っているからこそ、
最適な開発計画が立てられる
臨床試験を計画する際は、既存の医薬品の計画書を参考にするのですが、場合によってはゼロから考えなければならないこともあります。例えば、透析患者さんの皮膚のかゆみを抑える「コルスバ」という医薬品の開発を担当した時です。既存の医薬品は14年前に開発されたものであり、当時の臨床試験の検査・評価方法が現在のやり方にマッチしませんでした。どのような計画にすべきか悩みましたが、「かゆい」「かゆくない」という評価項目だけでなく、「どれほど気分が晴れたか」といった精神的な変化を測る評価項目を入れるなど、豊富なデータを集められるようにしました。評価項目を増やす一方で、臨床試験に参加いただく患者さんの来院や検査の負担をできる限り少なくすることも重視しました。これらの視点を持てたのは、入社から5年間、医療機関で医師や医療関係者と直接関わる臨床開発モニターを担当し、臨床試験の第一線で何が求められているかを知っていたからだと思います。「コルスバ」の臨床試験が成功し、製造販売承認を取得できたことは、実効性の高い試験計画を立て、多くの医療機関でたくさんの患者さんに臨床試験に参加いただいた結果だと考えています。

キッセイ薬品の魅力
研究者、医師、当局、海外企業……
関わる人の多さが、この仕事の醍醐味
先ほども少し述べたように、開発統括部は開発の早期から市場に出すまで長期にわたる戦略を立てる部門です。そのため、人との関わりが非常に多い部門ともいえます。臨床試験を計画するために専門医師や海外パートナー企業との協議や、試験計画の妥当性に関する当局との交渉などがあります。また、承認を取得した後は薬価を決めるため厚生労働省との協議への参加や、発売直後には医療機関への製品説明といった営業支援もあります。他の製薬企業では、臨床試験の計画を立てる部署と承認申請を行う部署が分かれていることがほとんどですが、キッセイ薬品では開発統括部が承認申請や上市後のフォローまで一貫して担当しています。関係各所とのコミュニケーションを通じて、開発担当者の目線では気付かない部分に気付くことができたり、新しい医薬品の価値を直接伝えられたりと、キッセイ薬品の開発統括部ならではのやりがいがあります。
今後の目標
新薬を世に送り出し続けていけるよう、
同時開発ができる組織を目指す
新薬創出を大切にするキッセイ薬品にとって、今後も大切なのは開発を途絶えさせないことだと思います。常に開発のプロジェクトを動かし、継続的に開発品の承認を取得していける流れをつくるためには、プロジェクトマネジャーが複数の開発品を同時進行で担当できる仕組みを構築する必要があると考えています。一つの開発品を専属で担当するのではなく、例えば同じ領域の開発品を同時に担当するようになれば、より多くの開発品の承認を取得できるチャンスが得られるためです。しかし、複数のプロジェクトをがむしゃらに進めれば良いわけではありません。一人ひとりの業務量は適切に保ったまま、効率化できる部分は効率化し、お互いに苦手な部分は補完し合う、チームで協力できる環境をより一層整えていくことで実現できると思います。そのために私は、プロジェクトの進め方や問題解決方法に迷った時に参照できるような、一人ひとりのノウハウを共有できる仕組みをつくっていきたいと考えています。

※社員の所属組織および取材内容は取材時点のものになります。